Works of Art〜美術工芸品図録08
Attributed to Simon Troger Beggars Sculpture Group
トロガー派による「物乞いの父子」彫像
Late 18thC South Germany or Tyrol Austria
18世紀後期 南ドイツまたはチロル オーストリア
サインなし 高さ:36cm
オーストリアの彫刻家Simon Troger(1683-1768)と彼の工房による、ガラス義眼を嵌めた白い牙と暗い着色の木材を組み合わせた異様な彫刻像は、マニエリスムまたはバロック様式の代表的工芸品のひとつとしてヨーロッパの多くの美術館に収蔵されている。
18世紀終りに作られたこの父子像は、多くのTroger作品同様、襤褸を纏った姿である。象牙ではなく獣骨を用い、義眼ではなく描き目であることから、トロガーを模した同時代の工房による一般品と思われるが、200年以上の間大切にされてきたことが窺える状態である。
数箇所に小さな修復あり。