Works of Art〜美術工芸品図録18
Carved Tusk Parrot Perch Jewellery Holder
牙彫インコの止まり木ジュエリーホルダー
Late 19thC France
19世紀後期 フランス
高さ:19.5cm
南国からヨーロッパへと古くから伝わる色鮮やかな羽を持ち知能の高いオウムやインコは、愛玩動物として貴族に好まれ工芸品や装身具の意匠としても人気があった。止まり木の先端でインコが羽を広げるジュエリーホルダーである。同時代に制作されたブロンズ製の類似品は市場で多数見かけるが、獣牙を手彫りしたものは珍しい。
重さのある時計ではなくイヤリングやペンダントトップ(チャーム)などのアクセサリーに適した繊細なデザインで、白い獣牙の質感が掛けたジュエリーの貴石や貴金属の煌めきを一際引き立たせる。逆さタマネギ型のバンフィート(bun feet 家具脚デザインのひとつ)が付き、チェーンやリングを置く受け皿が地面から浮くことで軽やかさと優雅さを感じさせる。三つの脚が欠損せず残っているのも稀少と言える。貴婦人のドレッサーやキャビネットを飾るに相応しい。下の段に本来存在した3本目の棒が欠損している。
*画像のイヤリング*SOLD*は付属しません