Doll〜人形図録26
Léopold Lambert Tête Jumeau Musical Automaton
レオポルド・ランベール/テートジュモーオルゴール付き自動人形
c1890 France
1890年頃 フランス
高さ:55cm(台座込み、帽子含まず)37.5cm(ドールのみ)
後頭部に判印:DEPOSÉ TÊTE JUMEAU Bte S.G.D.G. 4(レッドスタンプ) チェックマークまたはアーティストマーク
オートマタ(からくり人形)職人レオポルド・ランベール(1854-1935)製作のオルゴールを内蔵した機械仕掛けの少女人形である。初期テート・ジュモーのビスクヘッドを使った人形は、クローズドマウス、固定されたブラウンのペーパーウェイトアイ、ピアスされた耳、ビスクの下碗をもつ。ブロンドモヘアウィッグ、ペールブルーのシルクドレスと揃いの帽子、下着、靴と靴下、耳飾りはすべてオリジナル。ボルドー色ヴェルヴェットの箱型台座のレバーとキーによって動く人形は、左手の手鏡を上下しながら首を左右に振り右手のパウダーパフをはたく動作を行う。ドレスやパフに経年による傷みが見られるが機械の作動を含め比較的良い状態と言える。
父ピエールからジュモー社を引き継いだエミールは1886年、抱き人形"BÉBÉ JUMEAU"を商標登録し1899年までの間TÊTE JUMEAU(テート・ジュモー)シリーズを量産し人気を誇った。ヴィシー工房に弟子入りしていたランベールが独立したのも1886年、専門分野の異なるジュモーとランベールが互いを高め合い生み出した魅力溢れるオートマタは万国博覧会で大いに人気を博した。
*人形本体を台座から取り外すことはできません
*展示スペースの都合上、ご覧になるには事前のご予約をお願い申し上げます