Jewellery〜宝飾品図録19

Victorian Diamond Cat Small Brooch
Victorian Mat Gold Cat Brooch
ヴィクトリアンダイヤモンド猫スモールブローチ
ヴィクトリアンマット・ゴールド猫ブローチ

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Late 19thC England
19世紀後期　イギリス
（右）刻印なし　体長：2.0cm（尾含まず）
ダイヤモンド　イエローゴールド　銀
（左）刻印：PAT NOV.4.79　長さ：4.2cm
ダイヤモンド　イエローゴールド
 
高貴なエジプト王女の墓から猫のミイラが発掘され、猫の神聖さに感動したヴィクトリア女王は２匹のブルーペルシャを飼い始める。たちまち猫は愛玩動物としてブームとなり、1871年ロンドンで初のキャットショーが催され、デパートは猫をモチーフにした様々な商品を販売するようになる。
 
尻尾を除くと僅か2cm、敷き詰めたダイヤモンドの小さな猫ブローチである。メレーダイヤモンドとはいえ微妙に異なるサイズの石を使い猫の目や首輪の質感を表しつつ滑らかに石留めする細やかさは非常に高い技術である。小さな猫本体の留め針は短いため落下防止のセイフティーとして長い針が付いている。女性は長い針は服地の裏に隠し、男性はスティックピンとして着用しても良い。
 
猫の毛並みを梨地のマット加工で表したイエローゴールドの猫ブローチ。刻印から1879年頃の作品と分かるが、変色しない18金とダイヤモンドにより当時のままの状態を保っている。猫の口ひげや鼻周りを線彫りで強調し、猫の斑模様を繊細なメッキで表現した職人技が光るブローチは、猫のポーズも含め日本の工芸品に通じるものがある。帯留に転用しても面白い。
 
２点ともにオリジナルではないが画像のアンティークケースが付属する。
 
＊２点は別売りです
 
＊（左）SOLD＊