CabinetⅤ 【第Ⅴ室】〜Miscellaneous その他
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Miscellaneous〜その他の作品図録06

Roullet et Decamps Knitting Rabbit Automaton
ルレ・エ・ドゥカン「編み物をするウサギ」オートマタ


c1900 Paris France
1900年頃 パリ フランス
高さ:27cm
R. D. オリジナルキー パピエ・マシェ(張り子) ウサギの毛皮 ガラス 毛糸
 
18世紀後期から19世紀にかけ、ヨーロッパでは多くの機械仕掛けの鳥類玩具をはじめ、様々な自動人形(オートマタ)が製作される。それらは万国博覧会や "Boutique Fantasque(魔法の玩具店)"と呼ばれた都会の高級玩具店のウィンドウを飾り人々を驚嘆させた。1865年に自動人形の工房を起こしたフランス有名職人のひとりJean Roulletの娘が、同じく才能ある職人Ernest Decampsとの結婚でさらなる飛躍を遂げたルレ・エ・ドゥカン工房は、器械動物やビスクヘッドを使用したオートマタ(からくり人形)を多く世に送り出した。
 
この機械仕掛けのウサギは背中のキーを巻くことによって両腕を動かし首を振り編み物をする。実際に編むわけではないが、計算された繊細な動作である。経年による毛皮の劣化が見られるほかは概ね良好な状態。可動。調整済み。