Miscellaneous〜その他の作品図録27

Bronze Mouse on Stack of Books Stamp Box
Rosewood and Marquetry Books Inkwell
「本の上のネズミ」ブロンズスタンプボックス（切手入れ）
ローズウッド／マルケトリー本型インク入れ

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c1900 France / Late 19thC Italy
（右）1900年頃　フランス　幅：9.0cm　高さ：6.8cm
（左）19世紀後期　イタリア　高さ：5.0cm
 
19世紀後半までは文字を読み書きできる者は教育を受けた王侯貴族などの知識階級に限られ、郵便や書簡にまつわる贅沢な文房具を有することは特権階級のステータスであった。書物をデザインした文房具２点である。
 
乱雑に積み上げた書物の上のネズミのブロンズ彫刻は、スタンプボックス（切手用小箱）となっている。ボックス内に仕切りは無くクリップやペン用カートリッジインクを入れても良い。ネズミの毛、目や耳、書物の表紙や背などが緻密に表現され、先人に長い年月触れられて薄れた鍍金の風合いが味わいを感じさせる。ANQUETILのサインあり。
 
並んだ五巻の本の束が箱、イタリアの地名BELLAGIO（ベラージオ）と背に記された一冊の本が蓋のインク入れ。蓋を開けると中にガラスのインク壺が仕込まれている。ローズウッドに別の木を象嵌し男女の踊る姿をマルケトリーで表している。箱が小振りなため大変細かく丁寧な仕事である。コモ湖に近く古代ローマ時代から保養地として有名なベラージオの土産品として作られたものである。
 
＊２点は別売りです
 
＊（右）SOLD＊