Miscellaneous〜その他の作品図録24
Charles X Glass Top Bonbon /Dragée Boxes
シャルル10世ガラストップボンボン/ドラジェ・ボックス二点
c1825 France
1825年頃 フランス
(右)直径:6.8cm ガラス 金属 紙
(左)直径:6.2cm ガラス 紙 布 金糸 模造真珠
砂糖菓子ボンボンやアーモンドを糖衣でコーティングしたドラジェなどフランスで古くから親しまれる宝石のような小粒の菓子は、可愛らしいボックスに詰めて贈り物や客人のもてなしとされた。ガラスと紙でできた儚い菓子用ボックスの流行は復古王政期の極めて短い間で、2世紀を経て良い状態で残存するものは少ない。
ガラス裏面から版画と手彩色でシノワズリの女を描いた(エグロミゼ技法)蓋に、底面の何も描かれていない透明ガラスを模様のある金色合金枠に嵌めたボックスである。シノワズリはロココ最盛期に生まれた東洋と西洋の要素を融合した、本来の中国美術とは異なる独自の様式である。架空の東洋女の謎めいた姿がユニークである。
凸状と平ガラスの間に布や金糸で拵えたフラワーバスケットを収めた蓋、ボックス側面は上下ともエンボスペーパーで飾られている。お祝いに贈る花籠の意匠は祝い菓子用のボックスであったことを表す。ガラス絵のボックスより稀少性が高い。
*Boissierお菓子入れは別売りです
*(右)SOLD*