アンティークヴィエナブロンズ

Annexe 8【分室8】〜ヴィエナブロンズ

Vienna Bronze ヴィエナブロンズ動物誌

アンティQ【anti-Q】 アンティーク・ヴィエナブロンズ動物誌

 「ヴィエナ Vienna」は、オーストリアの首都ウィーンを英語読みしたもので、ヴィエナブロンズは19世紀半ばから現在までウィーンで製作されている着色された精巧なブロンズ細工です。動物を主体とした作品は彫刻家による原型からパーツごとに蝋型鋳造したブロンズを接着して、毛並みや顔立ちなど細部を彫刻や打ち出しをし、火にかけて化学的に酸化させ古色を出し(現代物はこの行程がない)コールドエナメルと呼ぶ油性顔料(現代はアクリル系)で着色して仕上げます。全ての過程は手作業で、存在感のあるミニチュア作品は掌中の珠玉というにふさわしく世界中の蒐集家を魅了しています。
 
 アンティQでは19世紀後期から20世紀初頭のアンティークのヴィエナブロンズ、また当時ヴィエナブロンズの廉価版であったスペルター(亜鉛合金)作品を取り扱っています。ミニチュアの動物作品は体長3cm程度が一般的スケールモデルですが、当店では飾り映えのする大きなサイズや僅か数ミリの極小サイズまで揃えています。出来の良い作品ほど画像では実寸より大きく錯覚するものです。気になる作品がございましたら是非手に取ってブロンズ細工に込められた凝縮された技をお確かめ下さい。掲載作品についての価格や状態、掲載されていない在庫作品につきましては 【CONTACT お問い合わせ】よりお問い合わせください。
 
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Vienna Bronze

アンティーク ヴィエナブロンズ図録

The Realm of Cats

猫の王国

擬人化した猫作品は最も人気の高い蒐集アイテムである。海外のアンティークフェアやオークションで様々なヴァリエーションを目にできるが、時代の若い作品が多数で味わいのあるアンティーク作品は稀少である。

 

Mammaria Court

哺乳類庭園

19世紀後期ヴィエナブロンズは貴族などの富裕層に向けて販売されたため、彼らの所有する猟犬や馬、領地内に生息する野生動物、農場の家畜を中心に製作された。他に動物園にお目見えした動物やピーターラビットなど絵本キャラクターがある。
 

Bird Sanctuary

鳥類誘致園

ヴィエナブロンズ鳥類作品における、羽根の細部にまで及ぶ形態や動作表現の豊かさは、20世紀初頭までの職人が驚くほど専門的で高度な動物学的知識を持っていたことを表している。

 

Oddities

別種の動物及び変種

ウィーンに多数存在した弱小ブロンズ工房同士の市場拡大への挑戦と生き残りを賭けた競争によって、他にはない変わったもの、珍しいものが生み出された。不成功に終わった作品は大量生産されなかったため、現在は非常に珍しく貴重である。

 
appx.(付録)

Terracotta

彩色テラコッタ

オーストリアでは高価なヴィエナブロンズの廉価版としてのスペルター(亜鉛合金)作品と同様に、彩色を施したテラコッタ(粘土を焼成して作る塑像)も作られた。素材の特性からミニチュアブロンズにはない大きなサイズの新しいモデルも展開された。